自己紹介だけで一苦労の名前とは?
突然ですが、あなたは自分の名前を他人にうまく説明できますか?
珍しい名字であったり、使われている漢字や読み方が難しかったりする名前だと
説明に苦労しますよね。
今回紹介するのは、そんな名前の説明が難しそうな人です。
彼の名前はなぜ説明しづらいのか、その理由は「長いから」です。
その名前がこちら。
「パブロ・ディエーゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ホアン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピーン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ」
とっても長いですね。

もうお気付きかもしれません。
これはかの有名な天才画家「パブロ・ピカソ(1881年-1973年)」の本名です。
偉大なアーティストは名前から既にアート感があふれています。
でも長すぎて本人も正確に覚えていなかったとか
なぜわざわざ長い名前に?
なぜこんなに名前が長いのかというと、
まず、ピカソの生まれた国スペインでは名字(姓)が二つあるのが一般的だということです。
生まれた子供は両親から一つずつ名字を受け継ぎます。
「佐藤・鈴木・太郎」と「髙橋・田中・花子」両名の間に生まれた子供が、
「佐藤・田中・一郎」という名前になる、みたいな感じです。
ピカソも父親から、「ルイス」、母親から「ピカソ」という名字を受け継ぎました。
(ピカソは姓でパブロが名前だったんですね。)
そしてそれ以外の名前は、ミドルネームと呼ばれるものです。
日本と違って、姓名の間に複数名前を入れてOKなんですね。
ピカソの場合、教会でつけられた洗礼名と先祖の名前をたくさん並べた結果、このような長い本名になってしまったそうです。
何でこんな覚えにくい名前・・・と思ってしまいますが、ピカソの生まれた街ではほかにも長い名前の人がたくさんいたため、そんなに珍しいことではなかったそうですよ。
現代アートに多大な影響を与えたピカソの作品とは?
今回は名前に注目しましたが、ピカソはアートの世界に大きな功績を残した人物です。
本物を忠実に再現して描かれた作品が長く評価されてきた絵画の常識を、根本からひっくり返したのがピカソです。
ピカソの最大の功績が、「キュビズム(立体主義)」という表現方法を生み出したことです。
キュビズムは、対象を複数の視点(3次元)でとらえ、それを平面(2次元)に再構築するという
表現方法です。
ピカソの有名なキュビズム作品の一つが、「泣く女」です。

一見、デタラメに描かれた絵のようにも見えますよね。
なぜこの絵が高く評価されているのでしょうか?
それはこの作品が、泣いている女性の表情や感情を、いろんな角度からとらえて合体させて描いたものだからです。
一枚の絵なのに、動画のようにたくさんの表情や感情が詰め込まれているため、
見た人の心を強烈に動かす作品となっているのです。
確かに一度見たら忘れられない作品ですよね。
写真のような絵よりも、物事の本質を深くとらえて表現できるというのが、キュビズムのすごいところなんですね。
キャビズムは絵画だけでなく、写真や彫刻、建築にも多大な影響を与えています。
ピカソは現代アートの世界での超重要人物とも言えますね。
まとめ ピカソの本名はとても長い。
パブロが名前で、ルイス・ピカソが名字、残りはミドルネーム。
画家名として「パブロ・ピカソ」を名乗ってました。
正式名称は「パブロ・ディエーゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ホアン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピーン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ」です。
雑学として覚えておくと、役に立つ時が来るかもしれません。
担当:渡邊